テスラ辞書
セルバランシング
2022.02.19
EVに内蔵されている大容量電池は電気的効率を上げるために複数の電池セルを直列に接続し高電圧化をしています。この様な電池パックでは、個々の電池セルの容量やリークなどの特性の個体差”ばらつき”により、各電池セル間で電圧のアンバランスが生じます。
このようなアンバランスのある電池セルを含んだ状態での電池パックの充電では、電池セル電圧の高い電池セルが先に過充電になり、電池電圧が満充電(充電終止電圧)に到達していない電池があるにもかかわらす充電が停止してしまいます。一方、放電時には、電池セル電圧の低い電池セルは先に過放電電圧に達し、他の電池セルがまだ使用可能な状態であっても電池パックとしては再充電しないと使えない状態になってしまいます。このように電池セル電圧にアンバランスがあると、有効な電池電圧使用範囲が狭まり、電池の実効容量が減少するだけでなく、過充電や過放電という異常状態が頻発してしまいます。
そこで必要になるのがセルバランシングであり、この機能が働くことで各セル電圧を調整し均一に保つ。