テスラの情報
現在のEV中古車市場の潮流(その4)
2022.12.24
ここでは、以前TESLA社員でリマーケティングマネージャーをされていた村辺さん(現在Ev CArS所属)にご協力を頂き、現在のEV中古市場について、数回にわたり記事を頂きます。
(ご本人はModelXのオーナーでもありTOCJのメンバーでもあります)
電気自動車を中古で購入する上で、多くの人が思うことはバッテリーの事でしょう。
私がTesla社員時代、お客様から質問される項目の上位は、「バッテリーってどれ位持つものなの?」「航続距離はどれくらい走れますか?」等々。
他社の電気自動車でよく聞くのは暖房をつけたら40km位航続距離が減ったなど凄いのは半分になったという話を聞いていましたが、テスラの中古を買った方からは、大幅な減りがあったという声は、聞いた事はないです。
(少なからず私の耳には入って来なかったと言う方が、正しいでしょうか。)
特に初期型リーフではヒーターシステムの問題です。
初期のリーフにはPTCヒーターで暖房を使っている為電気の消費が激しくなってしまいます。
しかもリーフはTeslaと違いバッテリー容量が小さい為、暖房などを使ってしまうと走行距離に大きく影響が出ていたのかもしれません。
参考までにですが、冬期に100%からの概ねの航続距離は、初期型リーフ→100km、i3→90km TESLAモデルS85→290kmというデーターが出ています。
夏期に比べ、冬期の航続距離の減少率は…
初期型リーフ→-41%、i3→-40% モデルS85→-24%となっています。
さて、テスラですがバッテリー容量に関して言えば、他社よりも沢山のバッテリー容量があります。しかも、現時点でTeslaは日本国内で販売されているEVで唯一バッテリーヒーターが搭載されている車両になります。
単純に考えると、他社の車両よりもバッテリーヒーターに電気を消費している為、冬の走行では走行距離が減るはずなのになぜ減らないのかって思いませんか?
実はバッテリーを温めることにより回復した性能の方が、温めるのに使った電気量より大きいからなのです。
実はアメリカで販売されているリーフは全車両にバッテリーヒーターが標準装備されていると聞きます。
北アメリカの寒い地域対策で、装備されているのかもしれませんね。
バッテリーヒーターを使うことによって、急速充電器を使用する際でもより多くの電気を取り込めるようにしていると言う事なのです。プラスして、Teslaには「プレコンディショニング機能」と言う機能もありますので、出発前や、チャージング前にバッテリーを温めることで、バッテリーにとても優しく走行時のエネルギー消費を大幅に節約出来るメリットもあります。
冬場は、デフロスト機能を併用して使う事でさらに効果を高める事も出来るのでぜひ併用してみてください。
北アメリカ生まれのTeslaは寒い地域でも対応できるようにバッテリーの事を良く考えられている車両なのですね。
話は戻りますが、Teslaのバッテリーとモーターの保証は、新車時より8年間又は16万km(過去距離無制限でした)あります。
これは中古で購入したとしても継続されます。
車両のバッテリーの劣化率ですが、一般的には8万km走行しておよそ5%前後劣化すると言われていますが、保証の通り18万km走行したら10%劣化するのか?実は、そういうわけではないとの事でした。
研究によるとバッテリーが平均的に10%劣化するまでには、およそ30万km超えた後になると言います。もちろん充電の仕方など要因は色々あるとは思いますが、丁寧に使用していれば劣化も他社に比べ、劣化しにくい作りにはなっています。
このことから、私個人的には「Tesla」→「保証が切れた後でも安心して使用が出来る車両」だと考えます。
因みに、日本の平均走行距離は、年間1万kmと言われていますので、単純計算では10万km走るのに10年かかります。
10%劣化するまでにおよそ30万km走れるとしたら、30年は持つと言う事になります。そう考えると、例えば中古TESLAを10万kmの状態で購入したとしても、あと20年は乗れるかもしれないのです!
Teslaにとってバッテリーの劣化は、さほど心配するほどのものでもないのではないかと思いませんか?
実際私も15万km20万km走ったmodel Sを査定したことがありますし、30万km走ったTESLAも見たこともあります。
この様な車両達もまだまだ現役で走れてしまうのが「Tesla」と「他社のEV」の違いだと思います。
ぜひTeslaの中古車を購入する際は、他社のEVに比べ「TESLAは劣化しにくい」事を踏まえて、安心して中古車選びを楽しんでください。
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