テスラジャパン橋本社長が自ら解き明かす! 充電やバッテリーにまつわる「5つの誤解」
2025.03.10
「テスラオーナーズファイル」を担当する、Mina(ブログ「ポルシェがわが家にやってきた」管理人)です。
テスラは、その革新的な技術やデザインで注目を集める一方、世間ではさまざまな誤解も広まっています。
「充電スポットが少なくて不便なのでは?」
「バッテリーはすぐ劣化するのでは?」
実際のところ、これらの噂は本当なのか?
そこで今回は、テスラジャパンの橋本社長に突撃インタビュー!マーケティングのプロとして多彩なキャリアを持つ橋本社長に、テスラの真実を語っていただきました。
橋本社長は、日用品業界からキャリアをスタートし、BOSEではマーケティングヘッドを務め、レッドブルではスポーツマーケティング部門を指揮。さらにダイソンに転職し、ジェネラルマネージャーとしての経験を積んだ後、スタートアップの立ち上げにも携わるなど、幅広い分野で活躍してきました。
そんな橋本社長が、自動車業界未経験にもかかわらずテスラに入社したのは、「テスラは単なる自動車メーカーではなく、AI企業だ」と考え、その可能性に強く惹かれたからだそうです。
「テスラは、クルマをつくる会社というより、ハードウェアとソフトウェアを融合させ、常に進化し続ける企業です。従来の自動車メーカーにはない、ダイナミックな変化や挑戦の連続がある。それが、私にとって大きな魅力でした」
テスラの革新性や可能性に魅了された橋本社長が、充電の問題から走行性能、安全性まで、世間に広がる5つの誤解をひとつひとつ解き明かします。
これは完全に誤解ですね。
テスラは2003年の創業以来、バッテリー技術を進化させ続けてきました。実際、テスラのデータでは、モデルSやモデルXのバッテリーは32万キロ走行しても、劣化率は平均で12%前後。モデル3やモデルYでも、32万キロ走行時の劣化率は15%程度に抑えられています。
日本ではEVのバッテリーに対する不安が根強いですが、ガソリン車の走行寿命が平均20万〜30万キロといわれていることを考えると、 バッテリーの劣化は問題にならないレベル ですね。
テスラがここまでバッテリーの耐久性を高められているのは、 バッテリーマネジメントシステム(BMS) によるものです。すべてのバッテリーセルを24時間365日監視し、過充電や過放電を防ぐことで、劣化を最小限に抑えています。
さらに、全世界で700万台以上のテスラを販売していますが、様々な環境下で使用された車両データをもとに、充電と放電の最適化が日々行われているんです。
また、アップデート によって、バッテリー管理システムのソフトウェアが定期的に改善されるのもポイントですね。これにより、車を所有している間も、バッテリーの性能が向上し続けるんです。
多くの方が「EVはバッテリー交換が前提」と考えがちですが、実際にはテスラのバッテリーは車両寿命と同じか、それ以上に持つように設計されています。
EVのバッテリーに関する不安は、もはや過去のものになりつつあります。
これもよくある誤解ですが、実際には充電インフラは年々整備されており、不便どころかむしろ快適になっています
テスラのスーパーチャージャーは、2025年3月現在、日本国内に127箇所、合計645基設置されていて、今後もどんどん増えていきます。
実は、世界には6万基以上のスーパーチャージャーが設置されており、テスラは充電インフラの整備にとても力を入れているんです。
スーパーチャージャーの最大の特長は充電スピードの速さです。なんと、約15分の充電で最大275km走行分を充電できます。(※もちろん、走行状況や車種により異なります)
これだけ速ければ、コーヒーを飲んでいる間に充電が終わってしまうイメージですね。
また、テスラ車には充電スポットのリアルタイムな空き状況が表示される機能があります。これにより、「充電スポットに着いたのに満車で待たされる」といった状況を事前に回避できます。
さらに、充電が完了した後も車をそのまま放置していると超過料金が発生する仕組みになっているため、スーパーチャージャーの利用回転率も非常に良いんです。
それでも「充電スポットはガソリンスタンドより少ないのでは?」と思われるかもしれませんが、実は日本のガソリンスタンドの数は年々減少しており、現在約2.7万カ所。30年前の約6万カ所と比べると半減しています。一方で、EVの充電インフラはこれからどんどん拡充されていく段階にあります。
つまり、「充電スポットが少なくて不便」というのは過去のイメージで、実際に以前よりも充電環境が大きく改善され、長距離移動もしやすくなっています。
「テスラは加速が速いだけで、走りそのものはイマイチ」そんなイメージを持たれることがありますが、実際は違います。
テスラの魅力は単なる直線的な速さだけではなく、総合的な走行性能の高さにあるからです。
テスラの車両設計には、大きく分けて三つのポイントがあります。
まず一つ目は、低重心であること。バッテリーを車体の床下に配置することで、車全体の重心が下がり、安定した走行が可能になります。これはガソリン車にはないEVならではの強みですね。
二つ目は、前後の重量バランスです。テスラの車は、ほぼ50対50の理想的なバランスで設計されています。
そのおかげで、まるでミッドシップのスポーツカーのような感覚で走ることができます。これにより、コーナリング時の安定性が飛躍的に向上し、峠道などでも非常にスムーズなハンドリングを実現できます。
三つ目のポイントは、シャーシの設計です。実は、テスラのシャーシエンジニアは、イタリアの高級スポーツメーカーなど、様々な自動車メーカー出身者も多いです。つまり、スポーツカーのノウハウを持ったエンジニアが、EVという新しいジャンルのクルマに走行性能を追求している。
結果として、加速だけでなく、ブレーキングやコーナリングの性能も非常に優れた車に仕上がっています。
最初はEVに興味がなかった方でも、テスラに試乗するとその走りに驚き、一気に評価が変わることも多いんですよ。
充電の手間を気にされる方は多いですが、実はガソリン車よりも手間がかからないケースがほとんどです。
特に自宅充電ができる環境なら、そもそも充電スポットを探す必要すらありません。スマホを充電するような感覚で、寝ている間に普通充電しておけば、朝には満タンの状態で出発できます。
都心部ではスーパーチャージャーの数も多く、マンションなどでも充電設備の設置が進んでいます。一方で、地方ではまだ充電インフラが十分でないエリアもありますが、それでも普通充電ができる環境があれば、日常の移動に困ることはほぼありません。
むしろ、ガソリンスタンドが減少する一方で、EVの充電インフラは日々充実してきています。
つまり、EVの充電は面倒どころか、より便利になるケースが多いというのが実際のところです。
「EVは火災のリスクが高い」というイメージがあるかもしれませんが、これは大きな誤解です。
テスラは、衝突時にバッテリーが直接ダメージを受けにくい保護構造を採用し、発火リスクを極限まで低減しています。特に側面からの衝撃に対する強度は非常に高く、バッテリー保護のために特別な鋼鉄素材を使用している点が特徴的です。
例えば、テスラの車体に用いられるマルテンサイト鋼という特殊合金は、航空機の甲板にも採用される強度を持つ素材です。小指ほどの面積で17トンもの重量に耐えうる驚異的な耐久性を備えています。この強固な素材を車体の要所に戦略的に配置することで、衝突エネルギーを効果的に分散させ、乗員を最大限守る設計となっています。
さらに、スペースXとの技術連携から生まれた安全性能も見逃せません。航空宇宙技術を車両に応用した結果、万一の事故時にはシステムが自動で電源を遮断。これにより火災の危険性を最小限に抑え、乗員の安全を確保しています。
テスラさいたま新都心では、テスラの車両骨格(ボディフレーム)などが特別展示されています。高強度と高剛性を実現するTeslaのボディは様々な素材を使用して、世界で最も安全な自動車となるべく製造されています。
さらに、テスラの安全性能は衝突試験の結果にも表れています。アメリカの公的な安全評価機関であるNHTSAのクラッシュテストでは、テスラの車両は歴代最高クラスの安全評価を獲得しています。
特に、モデル3は過去にテストされた車両の中で最も低い重傷リスクを記録し、高い安全性が証明されています。
また、安全基準に対する考え方も、他のメーカーとは少し違います。通常、自動車メーカーは各国の安全基準をクリアすることを前提に設計しますが、テスラの場合は基準を超えることを前提に開発されています。
実際に事故が発生した際も、テスラはリアルタイムで車両データを分析し、ソフトウェアのアップデートを通じてさらに安全性を向上させています。このように、テスラはクルマの安全を進化させ続けるという点でも、従来の概念とは一線を画していると言えます。
※実際にテスラで正面衝突を経験したテスラオーナーの記事もありますので、あわせてご覧ください。
今回改めて感じたのは、テスラは単なるEVではなく、未来を創るクルマだということ。
「充電は不便」「バッテリーはすぐ劣化する」といった世間に広まる誤解も、実際にオーナーとして経験してみると、まったく違うことがわかります。
自宅充電ができる環境なら、ガソリン車よりも手間がかからず、ソフトウェアアップデートによってクルマ自体が進化し続ける。
そんな従来の概念を覆すクルマが、今、私たちの目の前にあるのです。
今回、橋本社長のお話を伺い、テスラの持つ可能性にますますワクワクしました! そして、私自身も一人のオーナーとして、テスラの魅力をもっと深く知り、さらに多くの人に伝えていきたいと思います。
橋本社長、お忙しい中貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
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校正・編集
栗田 加奈子
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試乗予約は、ウェブサイトで24時間受け付けています。郵便番号を入力するだけで、最寄りのストアや試乗可能な時間がすぐにわかり、そのまま予約が完了します。これもテスラならではの便利なポイントですね。橋本社長からも「ぜひお気軽にご試乗ください」とコメントをいただきました。
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